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「ボールペンリフィルアダプター」に思うこと [雑記]

久しぶりの更新になります。ネタがあんまりあるわけでもなく、ないわけでもなく。ただひたすらに怠惰にかまけてブログを放置していました。

これからは、少しずつ更新できるといいな、と考えております。そんな事をいいながら、すぐブログ更新をサボるのが目に見えるようですが、どうぞよろしくお願いします。

 

さて、本題です。「ボールペンリフィルアダプター」という商品をご存じでしょうか?

http://unus-product.com/itemcat/ballpointpen-refilladapter

上のサイトで紹介されています。簡単に言うと、海外製のボールペンの本体で、日本製の4Cリフィルの芯が使えるようになるよ、という商品です。ラミー用、パーカー用、モンブラン用、カランダッシュ用など、様々なリフィルが使えるようで、Amazonでもおおむね評価が高いようです。

 

しかし、気になるのがその宣伝。私が初めてこの商品を知ったのが、ペンハウスのメールだったような記憶がありますが、その利点の一つに「コストパフォーマンス」が上げられていました。

スクリーンショット 2016-12-28 23.31.53.jpg

http://www.pen-house.net/detail/detail30706_001.html より

上記のものは、カランダッシュ用のもののスクショです。他の商品に関しても、同様の紹介がされています。

 

また、カランダッシュのボールペンについてネットを見ているとき、リフィルのコストを考えて、上記商品を導入した、というブログを見かけました。

 

ただ、「コストパフォーマンス」を宣伝文句にするのは、果たしていかがなものか、ということから、この記事を書いています。と言うのも、リフィル1本の代金を比較すると、確かに4Cが圧倒的に安いですが、筆記距離を全く考慮に入れていないからです。

4Cリフィル、特にゼブラの4Cジェル芯を使ったことがある方ならよく分かるでしょうが、4Cリフィルはあっという間になくなります。ゼブラのジェルはマッハでなくなっていました。リフィルも170円と決して安くないレベルなのですが。

そんな経験があるから、4Cリフィルが使えるアダプターのメリットとして「コストパフォーマンス」を歌うのは、正直なところ詐欺ではないか、と考えるわけです。

ただ、経験則だけでものをいっていても仕方ありません。こういうときは、データを示すのが一番です。インターネットで、「ボールペン 筆記距離」で検索すると、リフィルごとの筆記距離が書かれたサイトが見つかります。

http://ballpointpens.wiki.fc2.com/wiki/%E7%AD%86%E8%A8%98%E8%B7%9D%E9%9B%A2

ここをみて、本当にコスパが高いのか、比べてみようと思います。

まずは、ボールペンリフィルアダプターで使用する4Cリフィルから。個人的な好みのゼブラの4Cジェル芯と、多分多くに人が利用するであろうジェットストリームの4Cリフィルについて調べてみます。 

ゼブラ ジェルリフィル

0.4(JSB—0.4芯) 筆記距離 約110m(Amazon価格 10本1382円)
0.5(JSB—0.5芯) 筆記距離 約80〜90m(Amazon価格 10本1382円)

三菱鉛筆

0.5(SXR200—0.5) 筆記距離 約300m(Amazon価格 176円)
0.7(SXR200—0.7) 筆記距離 約200m(Amazon価格 174円)

 

さて、それでは海外メーカーの純正リフィルの筆記距離です。

カランダッシュ

F,M,B 筆記距離 8000m

フィッシャー

F,M,B 筆記距離 約4570m

ラミー

M 筆記距離 約1500〜2000m

パーカー

クインクフロー 筆記距離 約3500m

モンブランは見つけられず。

 

さて、それでは同じ距離を書くとなると、リフィルが何本必要でいくらになるか計算してみましょう。

 

 

カランダッシュ(定価1188円)代わりに使うと……

JSB—0.4芯  約72本必要(約10000円)
JSB—0.5芯  約89本必要(約12000円)
SXR200—0.5 約26本必要(約4600円)
SXR200—0.7 約40本必要(約7000円)

フィッシャー(定価1080円)

JSB—0.4芯  約41本必要(約5700円)
JSB—0.5芯  約50本必要(約7000円)
SXR200—0.5 約15本必要(約2640円)

SXR200—0.7 約27本必要(約4700円)

ラミー(定価540円)

JSB—0.4芯  約18本必要(約2500円)
JSB—0.5芯  約22本必要(約3000円)
SXR200—0.5 約6本必要(約1000円)

SXR200—0.7 約10本必要(約1740円)

パーカー (定価864円)

JSB—0.4芯  約31本必要(約4300円)
JSB—0.5芯  約38本必要(約9000円)
SXR200—0.5 約11本必要(約1900円)

SXR200—0.7 約17本必要(約2900円)

比較してみるとわかるように、コスパの面で見ると、純正リフィルの方が圧倒的に安く上がります。

つまり、このボールペンリフィルアダプターの価値は、日本製の書き味がよく、入手性もよいリフィルを使える、という部分しかないと考えます。

ただ、個人的な好みで言えば、カランダッシュのゴリアットやパーカーのクインクフローはある程度書き味がよいと感じます。むしろ、ジェットストリームは滑りすぎてコントロールがつけづらい、と感じて、ゴリアットやクインクフローの方が好ましいと考えているくらいです。他のボールペンは使ったことがないのでわかりません。

コスパを追求するなら、プラチナの4Cリフィルを使うという手があります。筆記距離約700mで定価108円。これなら、許容範囲ではないでしょうか。入手性の問題はあるかもしれませんが。

 

以上のことから、コスパを考えてボールペンリフィルアダプターを使うことはおすすめできない、というのが私の結論です。出先でボールペンのインクがなくなったとき〜のような意見も見かけましたが、最低でも1500m書けるので、そこまで心配は要らないような気がします。むしろ、ジェットストリームの4Cリフィルを使う方が、常にインク切れに怯えなくてはいけなくなる分、精神衛生上よくないのではないでしょうか。入手性は高いと言っても、コンビニで売っているわけでもないですし。

舶来製のボールペンのガワに国産の書き味がよいリフィルを使いたい、という目的で使うのが正解の商品でしょう。正直、売る側ももっと正確なところを伝えてほしいな、というところです。

 




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